紙の難民用シェルター


東アフリカ難民用の紙のシェルター計画

【実現の経緯について】
写真1994年春、ルワンダ民族紛争による200万人を超える規模の難民キャンプの惨状が報じられた。小さなプラスティックシート1枚のシェルターで雨季をしのぐことは過酷を通り過ぎていた。
写真10月、断熱性能のある紙管のシェルターを、ジュネーブの国連難民高等弁務官事務所本部(UNHCR)に提案したが、コスト面と、居住性を良くすることが定住化につながってしまうことを理由に採用されなかった。
写真しかし逆提案があった。現行のシェルターの問題点は、プラスティックシートの支持材としてキャンプ周辺の材木が使われ、大量の森林伐採が深刻な環境問題を招いていることで、木の代替品として、竹、アルミ、合成樹脂が考えられたがいずれも難点があった。紙管はより適切な代替材料になりえることがわかった。
写真そこで、UNHCRのノイマン氏の指導のもと、3タイプのシェルターを試作し、強度、防水の面での放置実験を行い、紙管の径や防水処理の方法など、試行を重ねている。
紙管製作:ソノコ・ヨーロッパ社
プラスティックシートとジョイント:太陽工業
試作建設と放置実験:ビトラ社
写真1995年10月、現地のUNHCRやNGOの声を直接聞いて、設計に反映させるべく、東アフリカの難民キャンプを現地視察した。
パケレ/ウガンダのスーダン難民キャンプ
(パロリニャ・キャンプ)
ガラ/タンザニアのルワンダ難民キャンプ
(ベナコ・キャンプ)
ガラ/タンザニアのブルンジ難民キャンプ
(ルコレ・キャンプ)
写真次の段階として、比較的状態が安定し、かつ難民が増え続けている上記パケレのキャンプにて、100ユニットのシェルターを張り、耐久性、居住性に対する反応などをチェックするフィールドテスト(モニタリング)を行う予定。
写真現場では中長期用のシェルターが望まれていて、実際、伝統的な土壁にプラスティックシートをのせたものが作られているが、土壁のフレームとして大量の木材が使われている。これを紙管で代用させ、土と合わせたハイブリッドな工法のシェルターの開発を新たなプロジェクトとして進めている。

シェルター1シェルター2シェルター3